KISS
「…ヒナ?」
「あ…ヒロ。」
皆帰ってしまって、誰も居ない校庭。
2人きり。気まずい沈黙…
「帰ろうか…」
ヒロの声で静寂を断ち切る。
「うん…」
今日は、ヒロは手を繋ごうとしない。
だってあたしの手はジャージのポケットの中にあるから。
ヒロを拒んでる。
だって気づいちゃったから。
ヒロの事を好きじゃないって。―――
それでも…
「ヒナ、今日は疲れなかった?」
この優しさに甘えてしまう。
「うん。大丈夫。」
最低な自分がそこに居る。