もっと★愛を欲しがる優しい獣

“うんと優しくして”

……甘えるように首に腕を回されれば、彼女の身体の柔らかさを感じて。

“やだ、そんなこと言わないで”

……恥じらって身を捩る様は本当に可愛くて、可愛くて。

“好きよ……。あなたが……”

……何度も何度も愛のことばを求めては、身体を重ねてしまった。






(ああ、もう……)

……夢の中の佐藤さんが可愛すぎて目が冴えてくる。

現実の彼女にちょっかいでも出そうと目を開きかけると、眼鏡を外された。

(もしかして、佐藤さん……?)

眼鏡をテーブルに置いたのか、カタンと堅い音がする。

彼女が眠っている俺に何をするのか急に興味が湧いて、寝たふりを決め込む。

ワクワクしながら待っていると、佐藤さんはブランケットを身体に掛けてくれた。

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