愛されたい、だけなのに~先生、どうしたらいい?~【2】
蘭の後を付いて行くと、職員室の前に着いた。
「あれ、榊原じゃん!あんたも呼ばれたの?」
職員室の前の廊下には、榊原が立っていた。
「あぁ。圭吾に帰る途中で呼び止められた。今日はもう帰って寝たかったのに」
欠伸しながら答える、榊原。
「あ…榊原、ごめん」
私のせいで、寝不足だー…
「大丈夫、授業中に寝すぎて眠いだけだから」
「え…」
それも、それでー…
「あんた、それで呼び出しくらったんじゃないの?」
呆れ顔で言う、蘭。
「蘭と違って俺は、授業中寝ててもテストの点数いいからいいの」
「何その言い方!?まるで私がバカみたいな言い方!!」
「だって俺より成績悪いだろ?赤点がないだけマシだな」
「はぁ!???榊原、あんたね!!!」
蘭と榊原の口喧嘩がヒートアップしそうだった時ー…
「おい!何、廊下で喧嘩してんだ?お前たちは大人しく待つってこともできないのか?」
柳先生が職員室から出てきた。
ドキン!
…あれー…
「櫻井!」
ドキン!
「…はい」
名前を呼ばれ、柳先生と目が合った。
ドキン!
「大丈夫か?」
「はい」
「そうか。良かった」
ドキン!
ふっと笑いながら、柳先生が言った。
ドキン、ドキン。
「っ…」
何で私、こんなにドキドキしてるの?
「じゃあ、こっち付いて来て」
そう言うと、柳先生は職員室の奥へと向かって行く。
その後を、3人で付いて行く。