MIRROR-ЯOЯЯIM
YM∃И∃
いつものように下校していた、ある夕暮れ時のことだった。

「…それにしても、アイツが二重人格だったとはな…。」

都樹も、ミハイルを見たようだった。

「お前が前悩んでたのも、これが理由か?」
「うん…。」

半分だけだったけど、気持ちはそれなりに楽になった。

「悪かったな。」
「え?」
「こんなこと、言えるわけないよな。なのに問い詰めて…ゴメン。」
「べ、別に謝る必要ないよ。だって、もう都樹も知ってるんでしょ?」

その時、都樹のケータイが鳴った。

「ちょっと電話するわ。」
「うん。」

都樹が立ち止まる。丁度公園の近くに来ていたので、私はベンチに座った。

「おう、お前か…。」

都樹の声が聞こえる。私にはまねできない、低い声。その中に、少し甘さを感じるような気がした。

「あれ…?」

何故か意識が遠のいて行く。

「ね…むい…。」

昨日はよく寝たはずなのに。何かおかしい。

そして、私は意識を手放した。都樹の声も、私の耳には届かなくなっていた。
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