【完】私の彼氏は転校生。


「……今、『まさか今回もヤられるんじゃ……』とか思ってたでしょ? ……ヤらねぇよ。まあ、ヤりたいけど今はこの状況だし。……それに立夏には彼氏……滝川がいるし。ヤったらアイツに殺られるかもだし」


そう言って悠太は笑った。私は胸ポケットから携帯を取り出した。でも画面を見てみると真っ暗。




……電池切れだ。



「……そういえば、さっき嫉妬だかなんだか言ってたけど、どういう意味?」


「……立夏って、本っ当に鈍感なんだな。……立夏と雪野が仲良くしてんのを見て、宮野が嫉妬したって事」


「あぁ、なるほど! ……って、鈍感ですって!?!? 悠太酷いっ!!」


私は悠太を追いかけまわした。すると、さっきの痛みがまたズキッときた。


「――!!」


私はその場で倒れてしまった。


「……立夏? 立夏!? おい! しっかりしろ!! 立夏――」


悠太の声がだんだん小さくなっていくように聞こえる。


私は意識がすぅっと抜けたような気がした。





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