もう一つのサムライプリンス

「絶対売れるわ〜」

そう言い
うちの事務所社長がマリル王国で俺の写真集と画集を売り出した。

画集にはアンの肖像画もあり、俺のイケメン具合も万国共通だったらしくバカ売れし一躍有名になってしまった。


ちょうど王国もアン達が伝統を残しながら新しい風をとの動きを進めていて

なんとヒゲ坊主がその流れで俺を王子候補に推薦した。


「マジで言ってんの?」

話を聞いた時に俺は思わずこう言ってしまった。


執事は大真面目に


「はい。通われていた美術校もマリル王国の歴代宮廷画家を輩出された名門。

加えて美しいサムライ王子への国民からの圧倒的なご支持。

この流れではケン様以外に王国を守って頂く候補者はいらっしゃいません。」


と言う。

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