コイツ、俺の嫁だから。【おまけも完結】
「そんな寂しそうな顔すんなって」

「……してないよ」

「嘘つけ」



ぶに、とあたしの頬を引っ張る那央は、高校時代と変わらない顔で無邪気に笑う。



「まぁ、寂しがられないのはもっと嫌だけど」



そう言って、あたしの上に覆いかぶさる那央。

朝だというのに、昨夜と同じような熱っぽい瞳と、前よりずっと逞しくなった彼の身体にドキリとする。

離れていた期間が長かったとはいえ、6年も一緒にいるのに、どうしていまだにときめいてしまうんだろう。



「そのままでいろよ」

「え?」

「ずっと必要としててくれよ、俺のこと」



……そんなの当たり前じゃん。

那央がいない生活なんて、もう考えられないんだから。



「今さら何言ってんの。心配ご無用!」



那央の首に手を回して引き寄せると、あたしは自分から短いキスをした。

ちょっとした照れ隠しのつもり……だったんだけど。



「へぇ、ベッドの中でもそうやって求めてくれんだ」



イタズラっぽく口角を上げた那央に“しまった”と後悔。



「じゃ、遠慮なく」

「や、ちょっ、んぅ──!」



甘く唇を奪われたあたしは、再び彼のされるがままに、身も心も溶かされてしまうのだった。


< 4 / 82 >

この作品をシェア

pagetop