君とお絵かき

✲莉桜視点












「えっ!!」







───蓮ちゃんが倒れて病院に行った。







目の前が真っ白になった。







私が家に帰ってきて開口一番、お母さんは蓮ちゃんが倒れたと言った。





(蓮ちゃん·······どうしたんだろう·········っ。)





蓮ちゃんは最近元気が無かった。




何か、何かあったのか──────














走って走って、看護師さん達が注意しているのも耳に入らず、ただ蓮ちゃんの病室目指して走った。





蓮ちゃんの病室を開けようとしたら、後ろにいた蓮ちゃんのお母さんに止められた。






「えっ?」






「蓮とお医者さんのお話、聞いてみてくれる?」






「は、はい·········。」





何が何だかよく分からなかったが、取り敢えずドア越しに話を聞く事にした。







『私、受けます───』




あ、蓮ちゃんの声だ。




な、何を受けるの·········?





『え、だから手術です───』





えっ!?



ビックリした。一瞬私に言ってるのかと思った。




─────でも、なんの手術?









『手を無くすの、怖くないのかい?』






───────えっ!?






困惑する私の耳に聞こえてきたのは、あの、蓮ちゃんが事故にあった時のお医者さんの声。








手を、無くす?どういう事か。





『怖いです────』





蓮ちゃんの声。私は何が何だか分からない。









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