中学生とゆかいな日常
始まり
「全員準備はいいか?」
先生がテストに向かう僕達に問う。
「では、はじめ!」
テストの解答用紙を表にする音がいっせいに聞こえる。
僕は問題用紙を見て問題に挑んでいた。
(よし!諦めよう!)
僕はテストの1問目をみて確信した。
僕にはこんな問題できない。
「キーンコーンカーンコーン」
チャイムが鳴った
「全員ペンを置いて用紙を後ろから回してこい!」
先生の言葉どおりみんな動く。
「それと新井!お前のその手に持っているものはなんだ?」
「え?なにを言ってるのですか先生?」
僕が手に持ってるもの?いったいなんだろう?
「お前の手に持っているものだ、それはなんだ?」
なんだこれのことか!
「これは最新のゲーム機ですよ♪」
「よし、新井、歯をくいしばれ」
「なんでですか!?」
本当になんでだ?僕は悪いことをしてないのに!
「お前は生粋のバカだからな!後で職員室に来い」
「いったい何でですか!?変な濡れ衣をかけないでください!」
「お前はよくそんなことを言えるな」
「だいたいですね!テスト中にゲームをしたら音が出るでしょ!音が聞こえないのならやっていたということにはならないです!」
よし!最高の言い訳だ!自分でも惚れ惚れする
「おい、真二。イヤホン落としてるぞ」
「お、ありがとう、悠一」
「ですから、僕がゲームしてる訳がないんです!」
「お前は良くそんなことが言えるな!」
先生が手をグーにして僕に言う。
終わったな...


「はぁ~ひどい目にあった~...」
職員室で説教(暴力も有)が終わって僕は廊下を歩いていた。
「おーい大丈夫だったか?」
この声の主は僕の友達の三浦悠一。
さっきの先生のやりとりでイヤホンを拾ってくれた男だ。
「まったく、テスト中に堂々とゲームをするとは...」
「え?大輔も気づいてたの?」
「気づかない方がおかしいだろ...」
この冷静な男は小川大輔。
僕の友達だ。
ちなみに紹介が遅れたが僕は新井真二。
自称、成績優秀スポーツ万能のモテ男だ。
そんな会話をしながら僕らは教室に戻った。
「真二!」
なにやら女の子の声がした。
まったくモテ男は苦労するな♪
「なんだい?」
振り向いた瞬間、異様なオーラを感じた。
「あ、あれ美希。どうしたの?」
僕の前でオーラを出している女子。
名前は橋本美希。クラスメイト。
かわいいと評判の女子だ。
「どうしたの?って?なにもないよ?」
「そ、そうかな?僕にはすごい怒ってるように見えるんだけど...」
いったいどうしたんだろう...今にも殺られそうだ。その証拠に拳を構えている
「怒ってないよ?」
完全に怒ってる...
「お、怒ってないんだ~...そ、そっか。」
ここで逃げないと殺られる!
「それじゃ僕はこのへんで!」
(ガシ)
僕が逃げようとした瞬間肩をつかまれてしまった。
すごい力...いったいなんで!?
「なんで逃げようとしてるの?」
まずい!ばれてる!
「全然逃げようとなんて...」
「してたよね?」
「いやいや...」
「もう一度言うよ?」
「してたよね?」
「...はい...」
現実は甘くなかった


「まったく!なんでテスト中にゲームしてるの!?」
今まさに僕は美希から説教をうけていた。
「ごめん。問題がわかんなくて...」
「は?あんなに私と勉強したのに!?」
『あっ!?(怒)』
クラスメイトからの視線が...この場でそんなことを言うな!
「あの、ここでそういう話は...」
「やっぱり真二はバカだからダメなんだね」
カチン
「なにさ!僕だってさっきの数学以外はできたよ!」
僕はとても文系だ。国語と社会の点数はトップクラスだ!
「それは得意教科だからでしょ!?数学はどうだったの!?」
「...もんも...なかった...す」
「え?」
「1問もできなかったです!」
こんな恥ずかしいことを言わせるなんて...
「うそだろ...」
悠一が横で言う...
「ありえない...」
大輔もだ...
「なんで二人ともそんな冷たい目で僕を見るんだ!?」
「ちょっと真二...」
「ん?なに美希?」
「それって1問目もできなかったの?」
なにを言ってるのだか...1問もできなかったということはそこもできなかったに決まってる
「あたりまえじゃないか」
「1問目の問題は-5+3よ?それも...?」
あの問題か!確か-2って書きそうだったんだ。
「うん。あやうく-2って書きそうだったよ」
「それで合ってるのよ...」
「え!?」
うそだ...そんなことあるわけない...
「ほんとバカね」
「こんなの中1レベル」
「中2なのにできないとは」
「やめて!それ以上僕のガラスのハートを傷つけないで!」
みんなひどい!言いたいこと言って...
すると美希が近づいて来た
「しょうがないな~私と今日勉強しよ♪」
『え?』
「え?」
みんながこちらを見てくる...
「ね?ほら行こ☆」
まったくモテ男は困る。
その証拠にほらみんなから足蹴されている。
『死ねばいい』
『消えてしまえ』
『なぜお前のようなバカでブスがモテる』
とんでもない罵倒がくる。
(イチャイチャ)
ん?これは...
向こうで大輔が彼女とイチャイチャしていた。
悠一もモテモテで女子とイチャイチャしている。
「『おのれあいつら...(怒)』」
つい僕も言ってしまった
「今だっ!」
二人に注目がいっているこの隙に抜け出し急いで逃げる!
「行こう美希!」
美希の手をとっさにとる。
「え?う、うん(照)」
美希の反応が変だったがそんなことは気にしてられない。
なぜなら...
『新井が逃げたぞー!新井と三浦と小川まとめて殺るぞー!』
『おーーーーー!』
気にしていたら追いつかれて殺られてしまう。


けっこう走ったところでやつらから逃げ切った。
「あー、よかった~」
僕は美希と二人でいた。
「あのさ...手(照)」
え?
「あっ!ごめん!」
とっさに手をつないでいたのを急いで離す。恥ずかしい...顔が赤くなっているだろう。
「えっ!全然大丈夫だよ(照)」
美希が顔を赤らめる...
余計恥ずかしい!
「あっそうだ!どこで勉強するの?」
「え!え~とそうね...」
美希がしばらく考えこむ。
「うち...とか?」
僕はびっくりして顔を赤らめてしまった。

美希のうちで勉強して、なにかとはかどった
「ありがとう美希、おかげで助かったよ」
美希にお礼を言う。いつも美希にはお世話になってばかりだ。
「そんな!そのかわり次のテストで失敗したら...」
「失敗したら?」
怖いことはやめてほしい。
「右腕以外は全部骨折るから♡」
次こそ成功しようと思った。

翌朝学校に行った。
悠一と大輔がはりつけられなにやら質問されている。
これは僕も逃げなければ!
『新井だー!つかまえろー!』
この部隊を指揮する岸くんが言う。
他クラスからも援軍が。どうやったらこうなる!?
「くそっ!」
方向転換し、壁に隠れて角で待ち構える。
誰かきた!
「おりゃ!」
1発蹴りを入れる!
そしてなぜか捕まれた...
「新井。覚悟はできてるな?」
昨日の試験で僕に説教と暴力をふるった松島先生が立っていた...
「あはは...すいませ...」
「いやーーーーー!」
僕は半殺しにされてしまった。
これからも騒がしい日常が続くと思うと涙が出てくる...

つづく
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:1

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop