蓮月~ハヅキ~
あたしがそう言うと藤ちゃんは少し考える仕草をして…



「ぎゃぁぁぁぁぁあ!な、何やってるんだ藤ちゃん!!」



あたしの手を自分の胸へと持っていった



いきなりのことに驚くしか出来ないあたし。



な、何やってんのこの子!?あたしそういう趣味ないんだけど!!



「ああああああたし、ノーマルなんで!藤ちゃんなら可愛いから全然イケる…って何言ってんだ、あたし!!じゃなくて、そうゆうのは他の人に――」


「真鶴ちゃん、僕もそうゆう趣味ないよー?僕胸ないでしょ」



ニコニコしたままそう言う藤ちゃんに、驚きつつも手の先の感触を確かめる



…た、確かにゴツゴツしてる。



「む、胸は無くても藤ちゃん位可愛かったら彼氏なんていくらでも出来るよ…?」


あたしがそう言うと少しだけポカーンとした後、呆れたようにため息をつかれた



え?あたし何か間違えた事言った?



「真鶴ちゃん意外とおバカさんなんだねー」


は?



は?いきなりおバカさんとか言われたんだけど。
最近馬鹿にされる事が多くなったんだけど!



「あのねー、僕男なんだよ」



長い綺麗な髪の毛をふわり靡かせ笑う藤ちゃん



「お、とこ?」



状況が理解出来ないあたし


本当に理解力が足りないんだと思う。自分でもそう思うんです



「うん、なんなら下も触ってみるー?」


「全力で遠慮させてもらいます。」
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