愛しています
図書室。

勉強しようかなって考えたけど

やっぱりそんな気分ではなかった。

図書室を回る私。

誰ひとりいなかった。

そんな中、あるひとつの集合写真が目に入った。

「インターナショナル…」

確にそこには写真の下隅にそう書いてあった。

「それね、」

静かにやってきたのは図書室の先生だった。

「あ、ごめんなさいね、いきなりでびっくりした??」
「まぁ…」
「その写真上手く撮れてるでしょ」
「…」
「これね、一年前のサッカー部の人達よ」
「はぁ」
「あの頃は本当に一人ひとりが努力していたわ。最強チームって言われてた頃なの」

なんとなく、聞いたことはあった。

「みんな楽しそうに、フットボールフロンティアインターナショナルに参加していったわ。まぁ、結果は負けちゃったんだけどね」
「そうなんですか…」
「ここから皆を見るのが好きだったの」

図書室の窓から見えるのはグラウンドだった。

「まっ、今は変わっちゃったけどね」

…一ノ瀬君の言葉を思い出す。

「あの」

このことを聞いて少しだけ気になった。

「ん??」
「今は違うんですか??私と同じクラスのサッカー部の人、なんか最近あったみたいで…」
「その子、誰??」

先生は私に聞く。

「…一ノ瀬、和君です…」
「一ノ瀬君がそんなことを??」
「…」
「あの頃、インターナショナルに行けたのはほとんど一ノ瀬君のおかげなんだったんだよね」
「そうなんですか??」
「うん。一ノ瀬君は誰よりも優れててね何よりもみんなを一番信用していたの」
「…」
「だけど今、先輩達が卒業していってガラッとサッカー部は変わったわ」

関わった事のない、今日初めて話す人に私がここまで言うなんて思いもしなかった。

「みんながだらけてきたのよ。ふざけたりして。一ノ瀬君はただ、サッカーを楽しめずにいるのかな」
「そうだったんですか…」
「まぁ、チームプレイは仲間も勿論、環境にもよるんだよ」
「…」

なにも、それ以上言葉が出なかった。

「一ノ瀬君はね…」

私はそれだけ聞いて図書室を出た。

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