Kiss of a shock ~涙と~
それなのに、自分の恋心に気がつくなんて・・・。


「・・・私、バカかも。」


ふっと微笑んで呟いた。


こっちとしては、危機に直面するたびに助けてくれる救世主、または騎士みたいな存在だと思っていても、向こう側はやっかいごとを持ち込んでくるそこらへんにいるどうでもいい女にすぎないに違いない。


私は―


綺麗でも、美人でも、可愛くもない。


胸だって大きいわけじゃないし、背だって高いわけじゃない。


あんなに筋肉鍛えて、背がスラッと高くて、サングラスが似合うカッコイイ人に、好いてもらえるような女の子じゃない。。。


「どう、考えたって・・・不釣合いだもん。」


あんな大きなおうちに住んでる人と、両親のない借金もちの人じゃ・・・住む世界が、違うよね。。


はあと、ため息を零して立ち上がった。


現実世界に帰ろう―。
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