Kiss of a shock ~涙と~
たまらなく恥ずかしくなって私は咄嗟に俯いた。

「み、見ないで下さい!」

耳たぶまで真っ赤になった私を見下ろして腕に抱いたまま微笑んでいるのが分かる。

「顔を上げて?」

私の身体は鋼よりも硬くなっているのではないだろうか。

とにかく、びくりとも動かすことができない。

だって・・・

どうしよう、今更。。

怖いなんて・・・

「俺は・・・さぁ」

「・・え?」

直人さんが何かを話し出して、それに促されるように私は顔を上げた。
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