極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)

父は、小さな文房具店の店長だった。


地元には他に文房具店がなく、入学シーズンになると店は大繁盛で、私もお手伝いをしに店に出るほどだった。




だけど、店の近くに新しい文房具のチェーン店が出てからはお客様が減った。





いつも、家に帰ると出ていたお菓子も2日に1回…、3日に1回…と、どんどん少なくなっていった。
















夜は私が寝た後に、両親は家計簿とにらめっこをしては何回もため息を吐いていたのを覚えてる。







そのたびに私は、自分の中の欲に鍵をかけた。
















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