極道に愛された、氷と炎の女の物語。(仮)
痛々しい包帯。
その全てが血で汚れていて黒い。
酸素マスクをつけられた剛の口元。
右頬が腫れているのがわかる。
足にもぐるぐるに巻いてある包帯。
全てが剛。この全てが剛のはずなのに…
私に笑いかけてくれた剛を探してる。
集中治療室のドアが開くたびに期待する。
私の目の前に寝てる人は違う人。
都合よく考えてる私。
ホントはわかってる。
だから、
溢れ出る涙が止まらないの。