LOVE×2 STORY
初めての×××!?~嘉穂編~
「えっ…今何て言ったの?もう一回言って?」
絵里、幸子、私の三人は、仕事が終わりロッカー室で服を着替えている真っ最中。
二人は目をぱちくりさせながら私の顔をまじまじと見つめ、絵里がもう一度聞き返した。
「だ~から、私彼氏が出来たの!しかも相手は尚君なのです!」
えっへん。
これで三回目になる報告。
「ちょっちょっ、ちょっと待って?!それって、あの…尚君?!洋介の友達の…?」
「うん!」
だからさっきからそう言ってるのに~。
二人はまだ信じられないといった表情でお互いの顔を見合わせた後、幸子が先に質問した。
「ちょっと待って?!あの飲み会から発展したの?」
ぎくっ。
私は二人に今まで隠してた事を謝らなくちゃいけなかった。
「うん、あのね…?実は、二人には内緒にしてたんだけど、あの時…私尚君とアドレス交換してたの!今まで黙っててホントにごめんね!」
やっと言えた。
あれからずっと、いつ言おうかタイミング逃してばっかりで気にしてたから…。
言うの遅くなっちゃったけど二人許してくれるかな?
チラッと二人の顔色を伺った。
バシっ!
「何謝ってんの!!そんな顔しない!関係ないって!てかマジ嘉穂すごいじゃん!あの超かっくいぃ~尚君ゲット出来るなんてマジ羨ましいし~!いいなぁ~。」
痛ぁ…。
絵里にバシっと叩かれた肩がじんじんと痛みながら、私の顔は完全に緩みっぱなし。
良かったぁ…。
「えへへへ…」
二人とも怒ってない…。
にやけ顔でふと幸子の方を見ると、幸子は絵里に比べてあまり喜んでいない様子だった。
私はふっと我に帰り、幸子が尚君を好きだった事を思い出す。
「…すごいね嘉穂。アドレス、自分から教えたの?」
怒っているのか、少し口調にトゲを感じた。
「ううん、あっちからアドレス教えてって言って来てくれたんだ。ずっと言わなきゃって思ってたんだけど言うタイミング逃しちゃって…ホントごめんね!」