先生と恋をしました。


放課後…


「おおきたか、そこの上にある資料やってくる」

本棚を整理しながら机の上を指差した。


「…あのーまた私雑用ですか?…」


「うん、もちろん。そのためにお前を教科担当にしたんだからな。」


「先生、先日も申しましたが私と先生は生徒と先生です。

先生の仕事は先生がやってください。」


ほんと何なの?

こんな先生をみんなは好きなのありえない!


「まあそうだろーな。

でも俺は意味もなくお前を指名したわけじゃないぞ。」


「…どうせ、他の女子だと色々めんどくさいからでしょ!

そのぐらい見てればわかります。」


「それも一理あるかな。」


ほらやっぱり!

結局はめんどくさい女にまとわりつかれるのが嫌なんでしょうね。


「だがそれはただの口実。本当は…」


「お前と二人っきりになりたいからかな?」


………


聞き間違い?


なんか変なこと聞いたようださな…

「………」

「おい、聞いてるか?」

「…え、あ、はい。ですが今なんと?」


「だからお前と二人っきりになりたいからだ。」


えっ…

やっぱり聞き間違いじゃないの!?


「俺言っただろ始業式の日に

俺はお前に興味があると。」

「…ええ、確かに言いましたね…

でもこれとそれとは…全然違うっていうのか、なんというのか…」


「ぷっハハハ…」


「なんですか!

あたしのこと馬鹿にしてるんですか!」


「…いや!お前のそういうところが好きなんだよ!」

「…えっ…」

「お前はいつも静かで騒ごうとしないだろう。

なんとなく壁作っちゃってるだろ。

俺が前に呼び出した時それが少し崩れただろ!?

それ見て面白い、可愛いって思ってな!

いい大人がまさか生徒に興味を持っちゃうなんて笑えるだろう!

でも本当だ!


俺はお前が好きだ!

俺のそばに置きたい。

だから学級委員長にもしたし教科担にもした。

これがおまえを指名した理由だ。」


えっ…

私は夢を見ているのだろうか…


夢なんじゃないのか!?


事実なのか確かめるため思いっきりほっぺたを引っ張った。


「っ…やっぱり、痛い…」


「お前なにやってんの?」

「事実なのか確かめてるんです!」


何なのよーこいつ!!


人をかっててに利用しておいて…

しかもいきなり何言ってるのよー

頭馬鹿なんじゃないの?



「…ねぇ、藍沢先生って馬鹿?」


「はっ!?失礼な!

俺が勇気を振り絞っていった告白をお前は馬鹿にするのか!」


「だって、ありえないですよね!

私と藍沢先生は、生徒と先生!

生徒をからかうのが、そんなにたのしい?」




< 8 / 27 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop