あなたの隣ってあいてますか?



「おっ、二人とも上手いな」

「「そんなことないですよ」」

「いや、ホンマに上手いで。ちなっちゃん、パス上手いからセッターやな。円ちゃんは、スナップがよく効いてるから、アタッカーやな」

「セッターとかやったことないから、出来るだけ頑張ります」

「私も、アタッカーやったことないです。補欠やったし…」

「まぁ、人数増えたら、また変わるかもしれへんしな…」

けど、なんか面白そうやから、セッター頑張ろ。

「次、レシーブ受けてアタックして、反対側回ってレシーブっていう順番で練習して行くで。じゃあ、ちなっちゃん、セッターよろしくな」

おお、ここで大役か…

頑張ろ!

それが、初心者やから、あちこちにボールがいって定まらへん…

「峻さん、ごめんなさ〜い」

「いいよ。何回もやってや」

と、何回もこんな調子…

人一倍汗をかく…

ヘトヘトになる…

「休憩にしよか?」

遂に休憩…やった!

「そうそう、私、レモン漬け作って来てん」

「ええ?ホンマですか?みえ姉最高です!」

「「美味しい!」」

「なんか、久々に食べるわ〜。懐かしい」

「私らの部活の時なんて、水飲んだらあかんかったもんな」

「うん。うん。今なんて、水分摂りって言われるもんね」

「さっ、あと30分やで!ミニゲームしよっか?」

「おお!やりましょう」

9人しかいないため、4対5の対戦になった。

ここでも、私はセッター…

慣れないことするから疲れる。

「さ〜そろそろ終わりにしよか」

その声で今日の練習は終了した。

「この後、ちゅうさんとこで飲み会あるから、集合な」


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