◆ナイトメア~引っ越し~【ホラー短編】

ぎぃいいぃっ……。


扉自体は年季が入っているためか、蝶番が鈍いきしみ音を上げて開く。

妙に薄暗い半畳程の広さの玄関が、私の目前に広がっている。

ワックスなど掛けた事がないのかと思うほど、ツヤのない床板。

所々、壁紙が剥げて下地の板が見える、黄ばんだ壁。


うわっ、外見だけじゃなくて中身も古っ。


玄関を上がってすぐ目の前に、これだけは妙に新しい木製のドアがある。

私は、急いで靴を脱いで上がると、そのドアを勢いよく開けた。


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