君との距離は1メートル 【完】





「はい、ベッドで寝てていいよ」





一応部屋が片付いているか確認すべく杏奈を部屋の前で待たせて約3分。





軽く物を片付けるだけですんだ。




「ごめんね、お言葉に甘えます…」








顔色は悪いまま、杏奈はベッドに横になった。





「なんかあったら、すぐ呼んで?

部屋の中にいるから」





「うん…」





そっと杏奈のそばを離れてテーブルのそばに座る。






「…スー…スー……」




あれ?






もう寝たの?








規則正しい寝息が数十秒たったころ聞こえてきた。





一応、確認のため…





そっとベッドに近づく。






「うわっ…」







声を出してしまったことに気づいてハット口を押さえる。






寝顔…かわいいな。







ついそんな事を考えてしまう自分にちょっと引く。





まつ毛長いんだ。




とか







肌は少し茶色いのは夏から冬にかけて日焼けがおちているからかな?






とか、ジロジロと見てるうちに大分至近距離まで迫っていたのに気づいていそいで顔を遠ざける。







何してんだろ、俺は。






ベッドのふちに座ってそっと手を伸ばす。







この手は










どこへ向かうのか






自分でも分からない。















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