君との距離は1メートル 【完】




「へ…」






光君が…








私を…







好き…?







「う、うそっ!?」





驚きのあまりそれしか言えなかった。





「え!嘘なんかじゃない!絶対、本気!」





真っ赤になってく光君は、コホン、と咳払いを一つしてまた私を見つめた。





「誠からも告白されてると思うけど…俺はどんな答えでも受け止める。杏奈の答えを受け止める」




そ、んな…。




「でも、本音を言えば付き合って欲しい。振られても、多分諦められない。ごめん、言ってる事めちゃくちゃで…」





奏子の言ってた『もしも』が



本当に私なの…?







返事なんて決まってるでしょ?



私は……私が好きなのは光君。




「じゃあ、返事はいつでもいいから」





光君はそれだけ言うとまたベランダを飛び越えて行ってしまった。







< 337 / 384 >

この作品をシェア

pagetop