princess
印象


「ここ座れよ」

「ぁッうん」

また俺様に戻ってるし


「前に言った事覚えてるか?」

「前?」

何か言われたっけ?

「やっぱり(笑)」

ドキッ

何ドキッとしてんの?
気のせいよ!!気のせい!!
「なんでやっぱりなのよ?」

「天然だから」

「天然じゃないもん!!!

あんた名前は?私の名前なんで知ってんのよ!」

「櫻井彼方。
この名前に覚えない?」

「櫻井?同じ名字だね♪
けど覚えなんてないよ?」

ズキッ
悲しそうな顔

「これみても思い出さない?」

「えッ。」


私が初恋の男の子にあげたはずのネックレス。

「なん…で?
なんでそのネックレス櫻井君が持ってるの?」


「俺が藍にもらったから。」


「あの時の彼方君が櫻井く…ん?」


まさか…


「そうだよ。
あれからずっと藍を探してた。
仕事だって藍に俺の事を知ってほしくて頑張ってきた。」
< 57 / 67 >

この作品をシェア

pagetop