太陽と月。《短編》


『はいまず最低こいつらの顔は覚えること。

んで今から始業式だから、

二人先頭でアリーナまで連れてって。』



という言葉を合図に



クラス全員が立ち上がり廊下に出た。



なんとなく過ごして始業式が終わり



教室に戻った。



先生がなかなか戻ってこないから



またぼーっとしていた。


『悪りい遅くなって!

んじゃ、明日の入学式の係決め。

学級委員前でよろしく』



先生が黒板にさらさら文字を書く。



字、綺麗だなあ…


『おい、何ぼーっとしてんだ?

しっかりしろっ』


『はっ!

ごめんなさい!』



って慌てて言えば。



私を見て楽しそうに笑う先生。



なんか恥ずかしくて俯いて前を向いた。

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