自動車学校の夏
のぞみの後ろ姿を見送って、
「うーん。どこ行こうかなあ…。」
とひとりで呟くアタシ。


 それでふとひらめいた。


あ! そーちょーは地元の人や! 聞いたら何か知ってるかも(* ̄∇ ̄*)


 そう思って、パッと後ろに振り返り、パソコンの前にいるそーちょーに話しかけた。

「ねぇ、そーちょー♪ ここらへんでどっか行くとこないかなあ?」


「ん? どした? お前どっか行くんか?」



なんやの、この態度…(-д-;) アタシ、一応、あなたの2つ年上ですが、何で上から目線???


そんな気持ちはおさえて…
「うん。行く。ちょっと探検。すぐ帰ってくるけど。」



そうするとそーちょーはパソコンの画面を見たまま、
「おぉ、そうか。お前、気ィつけていってきな。変な道入ったら、俺みたいな奴がようけおるきん。
 それに、俺のツレとか手下は、そこらへんで知らん女の子がほっつき歩いとったら、写メ撮ってきよって、俺が知っとる奴かどうか聞いてきよるんや。そんで、俺が知らん奴やったら、好きなようにしよるらしいわ。」

と真顔で言ってきた。


 バカ正直なアタシは、心の中で
“まぢかよっ(・ω・;)(;・ω・)”
とガタガタブルブルしながら、
「大丈夫、駅まで行ってくるだけだから。」と意地をはった。



すると、そーちょーはいきなり立ち上がって、アタシの方を見て、
「お前、危ないし、俺がそこらへん案内したるわ。えぇやろ?」
と満面の笑みでアタシを見てきた。



確かに、外はさっき日が暮れたばかりで、あまり電灯もなぃこのど田舎でほっつき歩くのは、自滅行為かもしれない。ただ、田舎レベルとしては、実家とあまりかわりないこともあり、警戒していなかった。


 ただ、地元の人に案内してもらった方がすぐに道を覚えられると思った。

「うん。じゃぁ、お願いする。マックスバリューの近くは昨Θ行ったからいいの。駅の方行きたい。」
と言って、そーちょーに案内を頼んだ。
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