佐藤くんは甘くない
心当たりもなくて、俺は自分の頬をふにふにしながら、確かめてみる。
そして、何気なしに、顔を上げた。
目の前は、ライトアップもされていなかったから、少しだけ暗い。それなのに、俺の目ははっきりとそれを捉えた。繋いでいた小指から、するりと力が抜ける。
俺はどうしようもなく頭が真っ白になった。
まるで、目の前にあるそれが、受け付けられないと拒絶しているように。
だって、そこには───
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