17歳の遺書
美帆side





ガチャっっ!

と扉が開き、ゆうが車から出される。

救急隊員の人は、先生にたくさんのことを説明していて、ガラガラと素早くゆうは、運ばれていった。





『こちらへどうぞ。』
と誰かに呼ばれたので、それについていく。歩くのも精一杯で、やっとの思いで足を動かす。




案内されたソファーで待っていると、
コーヒーが出てくる。



こんな時に、コーヒーなんか飲んでられない。



渦を巻き、漆黒にかがやくコーヒーは、
嫌な予感しかさせなかった。


神様、時間を下さい。
もっと思い出を作れるように。
ありったけの言葉を伝えられるように。


....一生のお願いです。
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