方言男子に恋をした
「小林君ー?」


しかし美宇ちゃんはそんな私を無視。
斜め前に座っていた小林君に声をかけた。


「…あ、はい?」


しばらくボーッとしていた小林君は、美宇ちゃんの呼びかけに遅れて返事した。

珍しいな…小林君がボーッとしてるなんて。


「大丈夫?」


そう声をかけると、小林君は


「大丈夫ですよ!気にしないで下さい‼︎」

「そう?何かあったら遠慮なく言ってね?」

「はい!」


いつにないテンションの高さだった。
逆に心配するんだけど。


「僕ちょっと席外します!」

「あ、いってらっしゃい」


そして嵐のように去って行った。

…変な小林君。
珍しくボーッとしてると思ったら、次は無駄に高いテンションでいなくなってしまった。


「これは平沼先輩に報告ですね」

「そうねー…あれだけテンション高い小林君珍しいもんね」

「それもありますけど。詩織先輩のこともありますよ」


…まさか。


「先輩の男の人の話も珍しいですからねー。報告しないでどうしろと言うんです?」


そう真顔で言う美宇ちゃんだけど。
報告しないで黙ってたら済む話でしょ!
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