enola…【インターセックスに生まれて】
薄暗いホール
アメリカ国旗
壁にはアーティストのポスター
BGMはロックミュージック


ユウジの行く店の共通点。


ユウジは年上の高校生とバンドを組んでいて
そこでボーカルとギターを演っている。


小さな田舎町からいつも出たくてウズウズしている、町の暴れん坊というところかな。

でもあたしはユウジの作る、奏でる音楽にいつも純粋なココロと優しさと夢を感じていた。

聴くだけで今と違うどこかへ連れていってもらえるような、そんなキブンにさせてもらえた。

ユウジはステージに上がり仲間とセッションを始めた。
奏でるテレキャスターの太い音が心地よかった。


マスターから出されたレモンティーを口にしながら、遠いどこかへココロは羽ばたいた。


夕日が差し込む教室。
明るく話す担任の先生がなんだか滑稽に思えて仕方ない。
ふたりきりなんだからそんな気を遣わなくてもいいのにな…
先生もタイヘンだね…

『今度の四月からいよいよ中学生だね。裕は更衣室や体育の授業は今までのように男子と一緒ってわけにはいかないよね』

先生…笑顔がひきつってる…

そればっか考えながら話を聞いてた。

セッションが終わって目を開けるあたしに向かって手を振るユウジ。

同じ笑顔でもこんなに違うんだね。


居場所がないと告げられた笑顔…

ここにいるよって投げかけてくれる笑顔…


小学生のときからあたし
いつも男子トイレと女子トイレの真ん中で立ち尽くしていたのをあの先生は判っていてくれてたのかな…

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