宮川修内太の異常な日常～魔女の瞳番外編～
いかにも魔女の棲家といった風情の洋館。

その門を潜ろうとした時。

「！」

パチッと。

静電気にしては少し強めの衝撃が俺の体を走った。

「心配要らないわ、『ボディチェック』されただけよ」

玄関の鍵を『開錠』の魔術で開けながらメグが言った。

「そりゃ魔女の本拠地だもの、結界のひとつも張ってるわよ。初訪問の人間は門のところで例外なくチェックされるのよ。ただの人間か魔術師か魔女か、敵意があるのかないのか…敵意さえなければほんのご挨拶程度で済むわ｣

「敵意があったら？｣

そう尋ねる俺に。

「……」

メグは振り向き、実に寒気のするような微笑を浮かべたので、それ以上は聞かずにおいた。

…玄関を通り、お邪魔する。

室内はアンティーク調の家具で統一されていた。

落ち着いた雰囲気の室内。

ＢＧＭはクラッシックが似合いそうな感じだ。

色で言うならセピア色。

メグにすすめられ、座っても尻の跡が残らないような上等なソファに腰を落ち着けていると。

「とりあえずお茶淹れるわね。紅茶でいいわよね？｣

キッチンに向かいながらメグが言った。
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