ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~

おかえり-蜜Side-



透子に別れを告げて、急いでアパートの階段を駆け上る。


合鍵でカギを開けて、そっと中に入るとベットのふちに座っている美乃里。


久しぶりに起きてる美乃里に駆け寄ろうとした瞬間……


「……助けて」


美乃里の悲痛な声が聞こえた。


きっと今の美乃里の感情だ。


自分でもどう抜け出したらいいかわからなくなってるんだ……


でも初めて助けを求めてくれた。


このチャンスを逃しちゃダメだ。


助け出すなら今だ!!


俺が美乃里を……助けないと!!


「美乃里っ!!」


驚いたように瞳を大きく見開き、俺を見つめる。


「美乃里っ……」


――ギュッ


久しぶりに見た大好きなあの綺麗な瞳。


久しぶりに抱きしめた美乃里の体。


少し細くなった体に、心が痛んだ。




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