駆け抜ける

「おはよう。」
私の顔色を伺いながら挨拶するこの人。
血の繋がらない義理の`母親´
紗英さんなんて呼んでるけど、実際口に出して呼んだのは初めて会った日くらい。

「おはよー!お姉ちゃん!」
元気に挨拶するのは妹のちづ。小学3年生。
もちろんこの子も血は繋がらない。
紗英さんの連れ子。

「おはよ。」
淡々と挨拶し、ジュースを一杯飲んで家を出た。


「あ…行ってらっしゃい…」
後ろから微かに紗英さんの声がした
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