俺様社長とスキャンダルキス~おまけ完~
2.俺様社長と秘密の・・・
「…そう言えば、舞、夕飯は?」

信号で赤になり止まった英志はふとそんな事を呟いた。


「…いえ、あんまり食欲ないし、食べてません」

その言葉に、英志は目を見開いた。


「店を出る前に聞くべきだったな」

「いえ、そんな・・・気にしないでください」

舞は慌ててそう言った。


「…ったく、こんな時間じゃ、どこの飲食店も

オーダーストップしてるな・・・」


「あの、だから」


「そうだ、ピザなら、宅配があったな」

「…ピザ、頼むんですか?」

社長である英志が、そんな庶民的な料理を食べる事に、

驚いてしまう舞。


だが、英志は怪訝な顔をして、舞をチラッと見た。

「ピザくらい食べるぞ」

「・・・いえ、あの、岡崎社長は、御曹司ですし、

レストランとか、料理人の物しか食べないのかなって、

勝手に思い込んでただけなんで…」


そう言って肩をすくめた舞。

それを見た英志は、ハハッと、あまり人前では見せない、

屈託のない笑顔で笑った。
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