みんな仲良いよね、そうゆーこと。


「いやぁそれにしてもさ、藤野さんって可愛いよね。いつもニコニコしてて」

「あぁ、あれはニコニコなんかじゃなくてゲスな企み顔だぞ、友坂」

「それなのに朝一番のあの哀愁漂う感じがまたなんとも言えなく良いギャップだよね」

「それはただの寝不足だよ、しかも一晩中ゲームしてたやつのだ。その分授業中グッスリ眠ってるから今度見においで」

「藤野さんって結構謎が多いよね。普段何考えてるんだろう」

「…きっとそこは考えるだけ無駄だぞ、分かる日なんて来ないと断言出来る」

「そうなの?でもすごく気になる。どうしても不思議な所があるんだ」

「…(まぁ不思議な所だらけなのは置いておいて)なんだ?どこだよ」

「うん。どうして藤野さんは俺の事好きにならないんだろう」

「……」

「他の子と違って藤野さんだけは本当に何やってもダメなんだ。なんで?どうしてだと思う?」

「……あー、そうだな。それは、」

「今まで落ちなかった子なんて一人もいないんだよ?俺結構顔には自信あるんだけど、藤野さんのタイプじゃないとかあり得る?あり得ないよね?」

「……ん?」

「それなのに俺に落ちないなんて不思議過ぎるよ、藤野さんは一体何を考えてるんだろう。もう俺藤野さんになら何されたっていいのに。藤野さんのためなら何でもするのに。それで俺に落ちてくれるなら」

「……」

「もう早く藤野さんの事落としたいんだ、だって俺に落ちないなんてあり得ないでしょ?ねぇ水森君、俺のどこがダメなんだろう。自分ではダメな所なんて見つからないから困ってるんだ。あの藤野さんを落とした君にぜひ、ぜひ教えて貰いたいんだけど!」

「……」

「ね!水森君」

「……」

「…?水森君?」

「……いやなんか、本当申し訳ないんだけど」

「?」

「俺、おまえの事見くびってたわ。見方変わった。考え方変わった」

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