佐々倉のカノジョ。



「だから」


嵐くんは私を離して、少し頬を赤くしながら、



「今日からお前は、俺の女な」



今度は私がぽかん、としてしまった。


だってそんなの……


「う、」


「んだよ、泣くなよ」


ぐい、と頬に伝った涙を嵐くんが指で拭ってくれる。


「嬉しい、んだもん」


「泣き虫」


そう言いながらさらに強く抱きしめてくる嵐くんは、見かけによらず優しいよね。


私、もっと嵐くんのこと知りたいよ。


これから先、たくさん一緒に過ごして。


たくさんの思い出を、作っていきたい。


「璃乃、約束な」


「え?」


「俺が一生守ってやるって約束してやる」


「…破ったら…、デコピンいっぱいだからね」


「ふはっ、軽すぎるだろ」




そのときの嵐くんの笑顔は、今までで一番
眩しかった。



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