佐々倉のカノジョ。




ふいっ、と反射的に横を向く。


「なんで避けんの」


今度はぐいっと顎ごとつかまれて、逃げることができない。


「……」


なんで今日は嵐くんこんなにキスしたりするんだろう。


いつもなら頼んだってこんなに甘えるようにしたりしないのに。


それでも幸せなら、全てなんでもいいか、という気分になる。


「大好きだよ嵐くん」


「は!?」


珍しく動揺した声をあげ、でもその次の瞬間には私の耳元で

『俺のほうが好き』

なんて囁くんだから、敵わない。


でも耳まで真っ赤にして、可愛いなぁ。


きっといつまでも、幸せでいられると思うんだ、私。


これからもよろしくね、大好きな嵐くん。



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