遠くにいる君に。






「………でも、私、どうすればいい?日向。いつまでも、陽向が、私から消えてくれない。私だって、本当は………っ」





陽向を、楽にさせてあげたい。私の記憶の中で、いつまでも死なせたくないよ……






「全部っ、俺が許すから。新しく、楽しいこと増やしてけばいいだろっ?」





「……わ、わたし、だけ、幸せになっていいのかなあ?陽向は、寂しくないのかなあ?陽向はもう、私ができること、もうできないのに。」





「いいに決まってる!陽向は、結菜が、結菜のことがずっと、好きだったはずだから……

好きな女が幸せになるなんて嬉しいこと、この上ねーじゃん。」




「うん、うん…!ありがとう、日向。



私、ようやく陽向を、楽にさせてあげれる気がする。」







窓から入る風が優しく私の髪をゆらした。




まるで、陽向がありがとうっていってるみたいに。

















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