遠くにいる君に。







「うん。」




結菜のおでこには、まだ包帯が巻かれている。




俺からみた彼女は、あまりに痛々しく見るに見られない状態だった。




擦り傷が残った頬も、



絆創膏がはられた、膝も。






俺は陽向が心配しないように、着いていくように決めた。




陽向の命日は、もう明日にせまっているが、それでも結菜は毎日いくといって聞かなかったからだ。





< 77 / 132 >

この作品をシェア

pagetop