遠くにいる君に。
「日向、本当にありがとうね。……日向がいてくれて、良かった。」
本当に馬鹿だな、俺は。
結菜はそんなこと思うやつじゃないだろ。
いつだって、人を一番に考える結菜が
俺を煩わしく思っているなんてこと、ないはずだろ。
考えすぎて、頭がおかしくなったのかもしれない。
俺は結菜が必要で、
結菜にとってのそういう存在に、
なれるように、努力するしかないだろ。
結菜には見えない方の手で、拳を握りしめた。
俺なりの、決意表明だ。
絶対に、なってみせる。