ブラコンVSシスコン
Versus.6
勢いよく保健室のドアを開けると、そこにはわたしの宿敵、さつきがいた。
何でこいつが……。
深いため息がこぼれる。
「あれ? 美紅ちゃん。どうしたの?」
甘ったるい声で耳がかゆい。
「あの、先生は……」
「あー朝礼じゃない? もうすぐ授業が始まるから来ると思うけど……先生に用事?」
「あ、いえ……」
どうする、わたし。
ここで引き返すのも何だし……でも、こいつと一緒にいるのもどうかと思う……。