守ってダーリン!
(また、改めてお礼をしないといけないな。)


私たちが本当に恋に落ちて、そして、結婚することになるなんて。

最初は、怖いと思っていた彼のこと。

いつのまにかこんなに好きになるなんて、人生、何があるかはわからない。

そんなことを考えていると、新幹線の車内に、次の到着駅を知らせるアナウンスが流れた。

「次の次なので、あと30分くらいです。」

「・・・そうか。」

市谷さんが、緊張の面持ちで、コーヒーをひと口ゴクリと飲んだ。


(やっぱり・・・緊張するよね。)


これから、彼は大仕事。

結婚の許しを得るために、これから二人で、私の両親に会いに行くのだ。


(でも、うれしいな。)


こうやって、自分の実家を、彼と一緒に訪れる日が来るなんて。

本当に、夢みたい。

「お父さん、市谷さんに会えるって張り切ってますよ。」

「そうか・・・なんか、プレッシャーだな・・・。」

「ふふっ。」

紹介したいひとがいる、と、実家に電話をかけたとき。

電話を受けたお母さんが、その場でお父さんにそのことを伝えると、「なんだとー!」と言って母から電話を奪い取り、「どこのどいつだ!」と耳を塞ぐぐらいの叫び声が、電話口から聞こえたけれど。
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