守ってダーリン!
「少しずつでいいんだけど。

そうだな、じゃあ・・・昼に会ってくれるっていうさっきの約束。

行きたいところがあったら教えて。」

「そ、そうですね・・・。」

「どこでもいいよ。里佳さんが行きたいところなら、どこにでも連れて行くから。」

果てしなく続く甘い言葉。

恥ずかしくて、ドキドキして、体温の上昇は止まらない。


(どうしよう・・・冷静に考えることなんてできないよ。)


けれど、それでもなんとか考えていると、ふいにあることを思い出す。

「じゃ、じゃあ・・・プラネタリウム!」

「プラネタリウム?」

「はい。新しく出来たショッピングモールの中に入ってるらしくて。

お姉ちゃんが彼氏と行って、すごくよかったって言ってたから。」

「そう。・・・なら、そこに行こうか。」

「はい。」

優しく微笑んでくれた市谷さんと、また、次の約束を交わした。

後部座席の私たちは、相変わらず距離が離れているけれど。

確実に近づいているお互いの気持ちを感じ、私の胸は甘い期待に満ちていた。








< 93 / 330 >

この作品をシェア

pagetop