君と指切り〜桜

裏切り


《奈都芽side》

先生と大樹と3人で行くはずだった桜並木。

今は大樹と2人で歩く。

大樹から先生は急に用事ができたと聞いた。


仕方ないと思っても
寂しさが増してくる。


私の目は、桜の花びらをとらえ、散ってゆく花びらを追いかける。

最初はゆっくり舞っているのに

地面に近づくと急に落下速度が早くなり
散った花びらは、行く先を探しながら地を這う。


まるで私みたいだ。




< 96 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop