いろはにほへと
望んだ通りの結末

浅い眠りの後の朝の光は、目に眩しい。

基本どんな時でもぐっすり眠れるタイプだと思っていたけれど、流石に昨夜はそうはいかなかった。

結局ホテルではなく、DYLKの事務所の仮眠室に泊まらせていただいた。

仮眠室といえど、ちゃんとしたベッドや布団があるわけではなくて、ソファベッド程度の設備。

やや痛む身体を伸ばすと、ポキポキと骨が鳴る。

トモハルや早川もそれぞれ自宅ではない場所へと向かったようだった。


ホテルを断ったのは、移動する元気がなかったのと。



バタバタバタ


「ひなのー!?!?」



学校に行く前に、私の両親がDYLKの事務所に話しに来ることが急遽決まったからだ。


社長がとりあえず電話で事情を説明した所、両親は夜遅くても駆けつけようとしてくれたのだが、時間が時間だったのと、家に張っているマスコミに追い掛けられると面倒な為に、朝一で社長が迎えの車を出す事になった。


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