冷たい手
身長は170センチ程度だろうか。自分より10センチほど高く見える。
年齢は… 25,6あたりだろうか。顔は良く見えなかった。

ミカは、その傘をかけてくれた人に飛びつきたくなった。
でも、ついさっき男に裏切られたミカには、その傘を持った人も、男であることに変わりはなかった。
怖かった。安らぎがほしかったけれど、ミカは怖がった。

しばらく時間がすぎた。
けれど、それはミカが山道を歩いていた時間に比べれば、微々たるものだった。

ミカはふと、男の肩が濡れていることに気づいた。
自分を傘に入れるために、男は雨に濡れることを気にしていなかった。
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