本当の私と恋
それから、霧島さんはまた食事でもしたいと言われ、自宅まで送り届けてくれた。

『ありがとうございました…』

「いいえ。どういたしまして。
 今日はとってもいい誕生日になったよ。こちらこそありがとう。」

『えっ?今日、霧島さんの誕生日だったんですか?』

「まあね。この年で祝ってもらうこともないんだけど、あいつに飲みに誘われてね。
 女のいない俺達は良く二人で飲んでんだよ。
 さみしい奴らだろ…
 でも、今日は美咲ちゃんに会えたし、いい誕生日になったよ。
 ありがとう。」

霧島さんはそういうと、私に向かって手を振って車に乗り込み車は走り出した。

何だか、色々今日はありすぎて、疲れたと正直思いながら、部屋のソファーに腰をかけた。

『おめでとうくらい言ってあげたかったな…』
『えっ…』

自分がつぶやいた言葉に自分で驚いてしまっていた。

ヤダヤダ…変なこと考えないで、さっさとお風呂入って寝よっと…
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