異世界で不老不死に転生したのに余命宣告されました
エピローグ



 翌日オレとリズは別々に事情聴取を受けた。オレの方は、大半がモニタリングシステムでデータ取得済みだったので、ほとんど時間はかからなかった。リズもグリュデから得た情報の補足程度で聴取時間はほとんど変わらない。もっとも、独断でオレを預けようとしたことに関しては、がっつり厳重注意を受けたらしいが。
 なにしろ事件の詳細はグリュデからすでに取得済みだったのだ。というのも、クランベールの犯罪者にプライバシーなど微塵もないからだ。
 容疑が確定している犯人には、時間をかけて取り調べだの事情聴取などしない。脳内の記憶を直接押収するのだ。
 ウソやごまかしなど一切無意味。妄想と実記憶との判別をするシステムも確立しているらしい。
 こんなところにもクランベールの「時間がもったいない」精神が生きているとは。

 冤罪は限りなくゼロになるけど、えげつないなぁと思わなくもない。こんな目に遭うなら悪いことしないようにしよう。と普通は思うはずだが、どういうわけか、犯罪件数がゼロにはなってないのが現状だ。

 リズと入れ替わりに事情聴取を受けた後、二課長に呼ばれて事務室に向かう。声をかけて中に入ると、歓声に出迎えられて思わずひるんでしまった。


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