28才の初恋

1-4

 大樹クンはそれから十分の後に戻って来た。
 彼の居ないオフィスは、それはそれは砂漠のような不毛さで……。
 戻って来ただけでオフィスに潤いに満たされたような清々しい気持ちになれる。

「タバコは身体に悪いよぉー」

 デスクに大樹クンが座った瞬間に、隣の席に座る小島が気軽に声をかける。
 う、羨ましいぞぉっ!!
 私も気軽に話しかけたい!
 軽く話しかけながら、ワイシャツの裾を軽くポンっと叩いてみたい!!

 羨ましい!羨ましいぞぉぉおおおおお!!

「ちょっ!」

 二人を見ながら、つい声が漏れてしまった。
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