君と星空の彼方
★twelve★禁断で秘密な5年間
「はあぁぁぁ…」


今日何度目のため息か。


数えなくても分かる、ゆうに50回は超えている。


「ホシノ…そろそろ何があったか教えてよぉ?」

「ん?いやぁ、別にぃ…」


そしてまたため息をつく。

つられるようにミズキもため息をついた。


現在月曜日の朝6時過ぎ、ベッドの中。

向かい合うベッドに頬杖をつきながら私はひたすらため息を繰り返していた。


「ホシノ…昨日もなんかずぅっと上の空だったし。
なんか悩み事できたら言ってよ?」


「うん…」


ごめん、ミズキ。当分は言えなさそうだ。

セイヤに色々意味不明なこと言われたなんて…


そして抱きつかれたとか。

き、ききききすすす…されたとか。



あれ、私のファーストなんですけど…!





「ホシノ。そろそろ用意しよ?


ほら、ホシノの教科書も届いてるし、ね?」


はぁいとノロマな返事をして、私はベッドから出た。

私のベッドの横にあるハンガーに制服はかかっている。

シャツ、スカート、そしてネクタイを締めて完成。


ただ…転校初日に恐ろしい早着替えをしたというのに、今日はその何倍も遅く10分ちょいかけて着替える。


「ほらほらぁ、急ぐよぉ。

って言っても8時半までに着席してればいいんだけどね。

でも寮の朝食は毎日7時からって決まりなの!案内するから行くよー!」


寮にはレストランというか、朝食、昼食、夕食の3食を食べられるところが2つあるらしい。



けどそれは日替わりで変わっていて、今日は誰と誰がこっちのレストランで、他の人がもう1つの…と、指定されるらしい。

指定は寮長であるイリヤ先輩と先生が決めるらしいけど…


転入生ってゆう配慮があったのか、私はミズキと一緒だった。


けど、気になることが1つあるのだ。



「ねえ、ミズキ。

今日ってさぁ、私とミズキが行くレストランには他に誰が行くかわかる?」


「あー…確か今日は男子軍女子軍分かれててねぇ。

私たちとマナミ先輩だった気がするなぁ」


よ…良かった!

心の中では収まらず、ついガッツポーズをする。


ミズキが私のその様子を不思議な顔で見つめていたのも関係ないし、恥ずかしくない。



「ま、まぁ…そんなことより!

そろそろ行こっ!ちょっと遠いし」


「はぁ〜い」


私はだるそうな返事をして、ミズキと一緒に部屋を出た。


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