君と星空の彼方
★twentyfour★最後の戦いと、真実
見渡す限りの白い空間。

四方八方、全てが白い。



ただ、ここにいるのは私だけじゃなかった。

前に…大神がいた。



「…やっと、会えたね…ホシノ」


夢…というか、闇の中で聞こえた声が私の耳に響く。


気持ち悪い…私、初対面。


彼の気味の悪い笑みから逃げたい。



「君だけはね、殺したくないんだ。

だから僕と一緒に、来てくれないか」



彼が私へと歩み寄る。

私は後ろへと歩く。


「やだ…み、みんなはどこ⁉︎」


「あぁ、ホシノの仲間たちか。

ここは僕が作り出したシールドさ…全て白いだろう?

それは、シールドの強さを意味する」



じゃあ、壁にしか見えないここを、出られるわけがない…!


出たい!ここから出なきゃ…!みんなを、助けなきゃ!


「君の仲間も君を助けたいと思ってるけど…それどころじゃないだろう。
戦いの真っ最中だろうね」


「…⁉︎ど、どうゆうこと⁉︎みんなは今、この外でなにをしてるの!」





私の問いに、彼はへらへらと笑う。

まだ若く見える…30代前半か。けど、見方によっては30代後半にも見える。


綺麗な顔も、彼の性格によって恐ろしく思える。



「ユリを使ったのさ」

「ユリを…⁉︎」


「そう。僕が力を加えておいた。

今の彼女はかなりの強さを持つ。君たちがいくら強かろうと、僕の力を分け与えた彼女は…

負けるはずがないさ」



「そんな…!」


「あのバケモノのせいでね、君たちを動かないようにしていたのに…

あいつは予想以上に強かった、口だけ動いたらしく、能力を使って君たちを解放したのさ」




ま、僕には及ばないけどね。

そう言って彼は、また私に歩み寄る。


後退していく…

けどすぐに背中がドン、とシールドの壁にぶつかる。




「ホシノ、君と僕で世界を統治するんだ。

そして、新たな世界を作ろう…」




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