気づけばキミと恋に落ちて
「やっぱりダメだっ。留里ちゃん、ごめんなさい‼︎わたしはチキンです…。ってことで、寝る‼︎」

スマホをポイっと枕横に置いて、名刺はテーブルの上に置き、モゾモゾと布団の中に入った。


布団の中に入って、どれくらい経っただろう。


寝ようと思ってたのに、ゼンゼン寝れなくて。


「あーっ、もうっ‼︎」


ガバッと、飛び起きた。そして文字を打つと、送信を押した。


「あーぁ、ついに押しちゃった…」


送った文は「昨日は、ありがとうございました。ただのお礼メールなので勘違いしないでください。陽美」という、なんとも可愛げのないメール。


これで安心して眠れる、と思った矢先、メールの着信音が鳴った。


ビクッと肩を震わせながらも見れば、「金曜日、仕事終わったらオレんとこ来いよ」なんて、やっぱりメールもオレ様で。


「そんなオレ様には返信なんか、してやんないんだから」


そんな独り言を呟いて、わたしはグッスリと眠りについた。


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